第65回 「平和の俳句」鑑賞

毎年8月に東京新聞で「平和の俳句」が発表されている。
読者に「平和の俳句」の投句を呼びかけ、俳人の夏井いつきさんと作家のいとうせいこうさんが選んだ句が、毎日1句、計30句発表されるのだ。
今年の応募は昨年を524句上回り、計6748句だったそうだ。
今年は私も投句した。

国語と社会の勉強を兼ねて、塾生全員に今年の「平和の俳句」30句を紹介し、鑑賞してもらった。
以下で塾生の鑑賞文を紹介する(提出してくれた塾生のみ)。
日付は入選句の新聞掲載日。塾生の名前はペンネーム。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃など、残念ながら世界は平和ではない。
このような時期だからこそ、多くの人に平和について考えて欲しいと思う。

なお、「平和の俳句」は、東京新聞のホームページ30句ですべて見ることができます。
興味のある方は「平和の俳句2023」で検索して下さい。

先に射つ前に射たれる水鉄砲
2日  米谷 隆(75) 石川県小松市

水鉄砲は水を使った遊びなので、平和だと感じることができる俳句だと思った。(H)

教室にはだしのゲンがいない夏
5日  立部 笑子(49) 愛知県日進市

私はたぶん尚朋スクールに通わなければ「はだしのゲン」を知らなかったと思う。「はだしのゲン」が教室に置いてあった時代と今は変わってしまったのだと思った。(Y.K)
                                                              

黒い影アイス片手の六日かな
7日  渋谷 晴(15) 東京都大田区

8月6日に広島に原爆が落とされて、人が一瞬で黒い影に変わってしまった。それを見て残酷だと思った。(のりのりまさのり14さい)

ひらひらと戦車の前を舞うアゲハ
10日  百田 吉江(82) 福井県若狭町

前は平和だったのに、時代とともに争いが起きている中、アゲハは時代が変わってもいつも通り平和に飛んでいるんだなと思いました。(ちぃ山)

戦争は鉄の塊より冷える
11日  佐藤 蒼真(16) 愛知県豊橋市

戦争というものはとても悲しく、冷たいものということがこの句を見て改めて理解できた。(K) 

皆の者銃を握るな手を握れ
20日  寺沢 大登(15) 名古屋市西区

戦争で負けた日本、銃や武器ではなく、みんなで力を合わせて協力していこうという思いがあるのかなと思った。(ほげ)

今の時代に合っている。戦争をしないで、助け合おうという思いが伝わってきた。(星)

戦争を知らない世代の人が平和を望んだ俳句になっている。(せっきー)

戦争なんかしてないで、みんなで仲良く手をつないでほしいという思いにすごく共感しました。(ガク)
                                        

大切な大事なものは平和です
24日  岩崎 岳(35) 東京都国立市

言っていることにすごく共感できた。大切なのは生きること。平和であればみんな幸せだと思う。生きるためには幸せが必要。(アリ)

おかあさんアンパンマンならとめられる?
26日  松尾 実香子(34) 愛知県西尾市

とても平和だと思っていいなと感じた。(ゆうこる)

テレビの中では悪者に必ず勝つアンパンマン。小さな子の一言が平和を呼びかけているようで、それを俳句にしたのがおもしろいと思った。(湯)

小さい子がかわいらしく言っているようでかわいい。(アキ)

まだ戦争のことを知らない小さな子が、お母さんに言っていると考えると悲しい気持ちになった。(白)

小さい子がおかあさんに「アンパンマンなら戦争をとめられる?」と聞いたのかと思うと、悲しい気持ちです。アンパンマンじゃこんな大きな戦争はとめられないと思います。
(クマ)

子どもがおかあさんに、アンパンマンなら戦争をとめることができるかと聞いている。その質問に対して、お母さんはアンパンマンでも戦争はとめられないと思っている。
(ゆゆこ)

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